口径:106mm 焦点距離:690mm F6.5  FPL-53使用Triplet Apochromat
  鏡筒径115mm 重量4.6kg(鏡筒のみ)
     
     
 いよいよ本当にシーズンも終了かなと,木星観望。星々の瞬きも若干小さい。ある程度は見えるかもと小さな期待。
 SV215の3mmとOrthoバロー+TPL-6mm,SV215の6mmとTPL-6mmでの比較。後者の倍率が115倍とそれほど高くなく,コントラストの違い以外はなかなか見つけられません。
 そして,倍率の高い方,230倍での話。SV215も良く見えます。気流の乱れる中での淡く細いNTBも同じような見え方。ただ,カチっとした見え方,それが違ってます。今夜のような気流であれば,どちらのアイピースでもいいやってなりそうですが,絶好のシーイングのときは,絶対にTPLを使いたい。そう思わせる違いがあります。
 最近はどうも点数を付けるのが好きになったみたいです。今夜は,SV215:97点,TPL-6mm:100点。大きな違いはありませんでした。
 
   
 評判の良いTPLアイピース,これは試してみないとと思ったものの,所有鏡筒に合う倍率のものが見当たらない。高評価のポイントは解像度やコントラスト。すなわち,高倍率での見えです。所有の機材のほとんどは短焦点筒。TPLの一番短いもので6mm。AL-106に付けても115倍と,中途半端な倍率になります。悩んだあげく,FLT-91の月面全体が収まるギリという感じで,12.5mmをチョイス。
 12月初旬,冬らしい気流が続いていて惑星終了かと思っていたところに,まずまずの空の具合。とりあえずテストしてみました。
 SV191の12mmレンジとの比較。TPL-12.5に2倍バローを取り付けたのと,SV215の6mmレンジの比較。
 SV191はコントラストも高く,18mmレンジではデライト18mmよりも解像度もコントラストも高く感じる接眼レンズです。倍率は両方とも55倍ほど。木星を見てみますが,違いはわかりません。若干,TPLの方が衛星のしまりが良いような印象がある程度。
 次にSV215の6mmレンジとの同倍率比較。倍率は110倍ほど。対象は同じく木星。一目見て違いがあります。全く相手になりません。見えてる縞模様がTPLの方が一本多い。淡くて細いNTBがSV215では見えてきません。何回ピントを合わせ直しても同じ。気流が落ち着くのを待ってもSV215では見えません。それがTPLで待っていると見えてくる。木星の輪郭の硬さやコントラストもTPLの方が良いのが一見してわかるので,何度も確かめるまでもないのですが。
 SV215は,NaglerZoomに比べて,ほんの僅かに中心解像感が良かったんです。そして7,8mmと焦点レンジも広い。そんな理由からNaglerZoomの方を放出してしまい,勝ち残ったズームです。NaglerZoomも,とても良く見えるアイピースでしたが,それ以上のSV215,それを簡単に凌駕したTPL。これはすごいかもしれません。バローを挟んでも惑星の輪郭,模様のコントラストもワンランク上。もう惑星シーズンは終了ですが,中〜高倍率では,SV215はもう使いたくなくなるくらいの,TPLの良いイメージでした。
 次は9cmで月面で比べてみます。
 
   
 11月初旬,知人に依頼されてミニ観望会。
 市内のど真ん中,空は明るい上に白っぽい。月明かりもあり。そんな中で,木星,土星,月,すばるなどを案内しました。
 見るものが途絶えたので,見頃になっているはずの天王星を探しました。すると,すぐに導入完了。倍率も230倍まで上げると,輪郭は揺れて安定しないものの,青っぽさと円盤状が確認できました。天王星的には良く見えている方な気がしました。
 
   
 秋最中,気流の乱れも大きくなってきている時節,木星観望。
 大赤斑が手前に見えている。NEB,SEBの入り組んだ様子や大赤斑廻りのボコボコも良く見える。シーイングの乱れのせいか輪郭は若干ぼやけ気味。それでも良く見えている。コントラストも上々。
 時間があったのでTSAとの比較。アイピースも同じ物を使い,倍率も等しくする。
 TSAを出したすぐは,それほどの鮮明さはない。でも,AL-106以上の緻密さが感じられる。しばらく時間が経過して,レンズは外気温に馴染んできたはず。
 ところが今度は気流の乱れが大きくなってきた。そんな中での比較まとめ。
 ※良い方の見え方を100としての(個人的な)印象
 200倍超でのコントラスト・・・・・・・  AL-106:100,TSA-102:100
 130〜180倍でのコントラスト・・・・ AL-106:100,TSA-102:97
 200倍超での解像感・・・・・・・・・・・ AL-106:95,TSA-102:100
 130〜180倍での解像感・・・・・・・・ AL-106:98,TSA-102:100
 思っていた以上に,(木星での比較)AL-106は良く見えます。決して劣っているというわけじゃない。特に縞模様の濃さはTSAを凌いでいます。
 これだけの見え方の違いであれば,1kgほどの軽さ,10cm以上の短さというコンパクト性はアドバンテージ。

  
   
 2023年9月。
 新入り鏡筒との比較のつもりで土星観察。良く見えます。シャープです。本体の縞模様のコントラストもバッチリ。カシニの空隙も両端限定ですが,黒色に明確に見えてます。230倍で,すばらしい土星像。本当に良く見えてます。ただ,それでも新入りには負けてる気がします。
 
   
 12月中旬,今季2回目の火星観望。観望数の少なさは天候と気流の悪い日が多かったことかな。
 気流は4.5/10。恒星のまたたきは少なめだた,惑星の輪郭は揺れている。とりあえずは火星。最接近を過ぎて10日ほどが過ぎている。大きさは土星本体よりも若干小さい。そう構えて見てみると,思ったよりも大きく感じる。その火星,本体の半分近く黒い模様が確認できる。大シルチス,子午線の湾,それ以上の地形名はわからない。しばらく見ていると,輪郭の揺れも少なくなってきた。中接近にしては,まあ見えてる方かなと感じる。2年後の接近時は,火星が見たいとは思わないくらいだろうか。
 撤収まぎわに木星にも鏡筒を向けてみたが,コントラスト高く,そこそこに鑑賞できるイメージだった。
 
 
   

 北西の風がやや強く感じるのにフォーマルハウトはそれほどまたたいてない。時間があったので久しぶりにCMOSカメラも出してきて,観望&撮影。
 203倍で木星が良く見えている。ちょうど大赤斑がこちらを向いていて,周囲の複雑そうな感じがわかる。大赤斑の輪郭から少し内側が小さく赤みが強いのもよくわかる。
 
   
     
 いろいろとありすぎて,10cmなのになかなか出せなかった。
 それで久しぶりの土星,木星。高度は低いものの土星は見事な見え方をしている。環が傾いて狭くなっているのに,カシニの空隙は明瞭に見えている。本体の縞のコントラストも高く,これだけ見えたら十分というイメージ。気温が下がってきていて,気流の乱れがかなりあるものの,230倍でもちょうど良い。
 一方,木星。輪郭はそこそこシャープ。赤道帯の縞は良く見えていて,凸凹の具合も詳しくスケッチできそうなほど。NTBはコントラスト低く見えない。STBは1本だけ。
 適正倍率は138〜172倍。それ以上に上げると,模様のコントラストが下がってしまう。ガリレオ衛星の一つ一つに回折リングが見えている。
 
   
 シリウスB確認!
 4月初旬,月面を見てみようとベランダ観望。すると優等生的に良好な気流。倍率を上げても乱れる印象がほとんどありません。2倍バローレンズを挟んで460倍で観望。アルプス谷の両側の稜線の凸凹やギザギザ具合が明確にわかります。中程に谷の方向と垂直にある影の形もよくわかります。これ,太陽光の当たる角度が良ければアルプス谷の底はもっとよく見えるのではと思えるほどでした。月面にこれだけ見とれたのは何年ぶりでしょうか。
 それで,そのままの倍率でシリウスに向けてみました。すると一カ所,光点発見。これってシリウスB?凝視しても回折リングの一カ所が明るく太い,大きい?モーターを止めて西方向を確認。天頂プリズムを使っているので左右が逆。北東方向を確認。伴星の方向と一致。まばたきをしないくらいにしばらく見ていると,回折リングのわずかな踊りが消えたときは,そこだけ残って明るく見えてます。間違いありません。
 ここ7〜8年ほど,春先にはシリウスBを追いかけていましたが,パーフェクトに敗退。これだけ負け戦が続くと10cmでは見えないんだと思い込んでいました。それがあっさり見えてしまって。感動というよりも拍子抜けしてしまった感じの伴星確認劇でした。
 
   
 視野:アストロ正立8°,SVBONY7.3°。ところがアイレリーフがアストロの方が短くて実際には同じくらい。
 コントラスト,解像感:ともにSVBONYの方が一見でわかるほどに優秀。とりあえず,アストロ正立敗れたり。といっても数十年前の物と最近の物ですからね。ただ,SVBONYの方は十字線が二重に見えてて,微妙にずれてる感がある。これはこれで気持ち悪さ感あり。まずは見えの良さでファインダーは交換することにします。
 正立ファインダーを新調しました。SVBONY製の8×50正立ファインダーです。
 本体は重量感があり,しっかりとした造り感があります。コーティングもきれいな緑色。視野は7.3°と十分です。驚いたのはピント合わせが対物側と接眼側の両方で行えること。両サイドのキャップが非常に柔らかく,対物側にキャップをすると空気で膨らみます。密着性が高いということです。その上,十字線の回転機能(ネジ付き)もあります。
 これに取り付け脚と十字線照明器具(ボタン電池付)も付属。梱包も型抜きをしたウレタン仕様の段ボールに入っています。乾燥剤にクリーニング用の布も付属。それぞれが丁寧にビニールに入れられています。これだけで8k強円。国内もの(正立はないか!?)で,この価格では不可能な気がします。中国製,最近はどれも良い製品が目立ってきてます。
 次回は,アストロの正立ファインダーと見え味の違いを見てみましょう。

 2022年2月。
 どうも気流が良い感じなので,シリウスの伴星に挑戦。
 200倍前後では,ときおり回折リングも落ち着いて見えてます。このときおりが狙い目なんですが,やっぱり見えません。位相角,離角を確認しながらでしたが,確認はできませんでした。
   
 2021年夏。今季初惑星。
 梅雨明けから上等なシーイングの元,見事な惑星が見えてますと耳にしてました。でも,野暮用が続きなかなか望遠鏡を覗けず。それがやっと。
 木星と土星。それ以外は見るものはありません。まずは木星から。風があったので気流はイマイチかもと思ったのですが,なんのなんの。鏡筒の温度順応なんかなんのその。アイピースを差した瞬間から見えてます。縞模様が○本見えるという言い方は好きではないのですが,わかりやすいっちゃわかりやすい。それが今夜は目をこらすことなく7本。模様がグチャグチャでまるで内臓のように感じます。これだけ見えていると飽きることはありません。近くの衛星たちも円盤状に見えてます。過去3本指にランクインできる木星像でした。
 続いて土星。
 倍率は木星よりも上げることができます。カシニの空隙も明瞭。いつの間にやら環の傾きも斜めになってきてます。輪郭が全く波打つことなくじっとしてる土星像。本体近くにある10.4等のディオネ,11.7等のエンケドラスもしっかりと見えています。夏場の惑星は素晴らしい。
 
   
 月面では,眼視以上にコントラストの良い画像がつくれます。     

   
 気流が良さそうと思っても,倍率をかけると乱れてる。天頂プリズムよりはミラーの方が良さげ。それにしてもシリウス伴星を捉えることができません。     
 準最接近まであと5日の火星。
 気流は乱れ気味で,前回の接近に比べ高度条件が良いといわれるものの,シーイング条件は今回は残念。どちらがいいかというと,高度が低くても気流が安定した方が遙かに良いイメージが入手できます。画像からは,オリンポス山付近の白い雲っぽいものが確認できます。
 
   
     
 2020,火星が準大接近。この機会の次に同レベルに接近するのは2033とけっこう先。
 猛暑でも良シーイングだったのが,秋の空。透明度はいいけど気流が乱れてる。今期の火星接近は,前回の大接近と比べて距離的には遜色なく,それよりも高度が高い分,今回の方が条件は良いと考えてました。だけど,気流は前回(夏場)の方が良かった。高度か気流か,どっちかというと良気流の方が圧倒的に必要だってことが,木星でしっかりと確認できている。
 だから乗り気ではなかったけど,南極冠が見えているうちに観望・撮影と機材を準備してみました。
 最近まで木星や土星をずっと見てきたせいもあって,今季初対面の火星の印象は『小さい!』。だけどちょうど大シルチスがこちらを向いていて,濃い模様もよく見えています。何極冠も小さいけど,白く輪郭も明確に見えています。倍率は200倍は越せません。140倍前後が最適な空の状況でした。
 
   
     
 最高のシーイングを見た翌日です。今度はカメラを向けてみようと・・。
 ところが昨夜を100点とするとこの夜は90点。若干の乱れがあります。それでも入手できたのが下の画像。昨年の木星像よりも細かい部分が写っています。やっぱり月や惑星はシーイングが一番。
 
   
   
 猛暑日だった日の夜,21時前空を見上げると妙に落ち着いた気流感。夏の大三角の一等星も全くチラつきもせず。
 10cm屈折を木星に向けてみました。すると衝撃的な模様が見えてきました。この一瞬でこの鏡筒での過去最高の見えを示しているのがわかります。細かい模様が抜群に見えてます。その詳細が微動だにせずに見えているんです。前の道路を車が通ると極々かすかに模様がブレます。普段はこれがわかりません。しかしこの夜は,車の振動でフェストーンが微妙にぼやけるんです。そして揺れが収まったら,また詳細がしっかりと見えてくる。
 ちょうど大赤斑がこちらを向いてました。大赤斑にくっつくようにあるベルトと大赤斑の隙間が明瞭です。その先が二手に分かれている様子,大赤斑の濃淡,楕円形の輪郭,どれもシャープです。赤道帯のフェストーンも斜めに流れている様子,個々の背丈の高低,色の濃さ等々,どれもたいへんよくわかります。以前,13cm屈折で木星を見て受けたときの衝撃と同じような感覚があります。縞模様の本数はそれほど多くはないのですが,何よりも詳細が緻密に見えている。惑星協会にアップされている木星画像とそう違わないイメージ,そんな木星でした。適性倍率は173倍。
 
   
 2夜連続で好気流。昨夜と同じ設定で月面観望。
 690mm÷3.4mm×2=405 やっぱり400倍超が使えてます。HR3.4,解像度とコントラストに関しては本当に良いアイピースです。
   
 4月末,この時期はどんよりしてるものの気流は抜群に良い日が多い。この日も,微動だにしないようは良気流。
 上限の月に鏡筒を向けてみました。倍率をかけて覗いてみるとやはり若干の白っぽさがあり,コントラストは満点ではありません。それでも,400倍が普通に使えてます。アルプス谷を見てみると,光の当たり加減でしょうか,底の様子は暗くてまるでわかりませんが,両側の凸凹はすごくよくわかります。本当にガタガタな形。針葉樹のような谷の全体の形もシャープです。おそらくもっと倍率は上げられます。
 望遠鏡の性能云々の前に,やっぱりシーイングが一番。それにしても良く見えました。
 
   
 夕暮れ時,ふと空を見上げてみたら月と木星が接近して見えていました。久々に望遠鏡を出してきてベランダ観望。
 今季の木星・土星は高度が低いために,あまりテンションが上がらなかったのですが,今夜はけっこう見えています。木星の縞模様の数は多くは見えないもののコントラストが◎。土星もカシニの空隙がとても黒くシャープに見えています。そよ風が心地よいこともあり,しばらく見入ってしまいました。
   
 梅雨明けしてから初めて望遠鏡を,衝を過ぎた木星に向けてみました。高度が低いので今季の木星にはあまり期待はしていたないのですが,思いの外良く見えてます。
 赤道帯は例年よりも濃い感じですが,高緯度の縞はけっこう薄い。この夜は薄雲を通してのイメージですが,本当に想像してたよりは細かい部分まで見えてます。
 ついでにナグラーズームの3.5mm付近とHR3.4mmを比較。ほとんど差はないように感じるけれど,よくよくよく見たら,解像感はHRの方が少しだけ上。
 
   
 面精度の優秀な天頂ミラーと正立プリズムを入手しました。
 星図と照合しながら天体を探すには正立は本当に便利です。アミチプリズムが使われた物ですが,光学ガラスを使ってきちんと造られたプリズムは超高倍率にしない限り普通に使えます。一方,天頂ミラーと天頂プリズムを比べてみましたが,風景を見る限りでは差違は見いだせませんでした。ちなみにマルチコートの天頂プリズムと普通の天頂プリズムの比較でも,違いはわかりませんでした。
   
 2月,今時の半月は高度があります。
 この日はまれに見る良シーイング。もう望遠鏡を出すしかありません。ちょうど新しいアイピースも届いたところでした。テストした接眼鏡は7mmと16mm。どちらも82°の広角。賞月観星から販売されている割とNewFaceなアイピース。
 16mmはVixenPL-17mmとの比較。40倍程度なので,ぱっと見はあまり違いはない感じなのですが,よく見ると16mmのシャープさが上回るのがわかります。もう一つの7mmではほぼ100倍。この倍率で半月がまるごと全部見えています。シャープさも秀逸で,素晴らしい見え味です。
   
 火星ばかりに注目していたら,金星は最大光度を過ぎていました。細く猫の爪のようになった金星を撮ろうと狙っていました。
 最大光度を過ぎた金星は,−4.5等という明るさの割にファインダーでは見つけられません。太陽との赤経赤緯差を使っても,目盛の幅が粗く,うまく導入できません。結局,低倍率でその付近一帯を捜索。けっこう苦労して見つけ出しました。
 細くなった金星,猫の爪のようによくいわれますが,実際猫の爪と比べてみると確かに似ています。猫の爪は2〜3週間に一度カットしてますが,ジャキーンと尖った爪はまさしく金星です。
 2日続けて,気流・透明度良い日が続いていました。夏と初秋の空の良いところを両取りした感じです。大きな月がありますが惑星を見るには支障ありません。
 ダストストームはどうなっているか,気になりながら機材を出します。視直径はまだ1割減程度。まだまだ大丈夫なので,砂嵐さえおさまればかなり楽しめるはずなんですが。そんな期待を持ちながらアイピースを覗きます。
 予想通り模様は確実に見やすく変化してきています。南極冠も白くシャープに見えています。スカイグローフィルターを付けると,『サバ人の湾』付近の特徴的な形がわかります。今季一番楽しめた感じです。フィルターを通して見た感じは,下の写真の模様を薄くコントラスト低くした感じで見えています。
 今回は,3倍バローを使って見ましたが,モニターを見る限り2倍よりも確実にいいです。
 火星,ちょっと模様が濃く見えるようになってきました。すると気候もいきなり秋めいて,気温が下がると気流も乱れます。
 模様が見え始めても,シーイングはボロボロ。
 ※長い三脚を20cm以上,切って短くしました。昔のF12〜F15屈折用の三脚です。今のような短焦点の機材には長すぎます。
   

 火星最接近を過ぎた翌日の火星。確かに,模様の見え具合は良くなってきているようです。南極冠も北極冠上空の白雲も白さが以前よりも良くわかります。

   

 最接近が近づいてきているというのに,ダストストームのために気持ちよく表面模様が見えない火星。それが,ようやく,それも若干ですが収束に向かいつつありそうな気配です。望遠鏡を通してみても,ムラムラ感から模様があるとわかるのは,以前とそれほど変わらないのですが,フィルターをつけてみるとコントラストが上がり,明らかに模様があるとわかるようになります。それでも南極冠ははっきりしません。あまり白が感じられません。かすかにあるなって感じで,北極の白雲の方がよりわかるかもしれません。

   
 梅雨明けは早いと言われているのに,なかなか明けません。そんな中,快晴の夜がありました。数日前までは前線の雨。その後の晴れ日というわけで,市内でもうっすらと天の川が見える空。見た目には気流は良さそうです。火星接近が近いので,夜まで仕事をしていたのですが,平日なのに望遠鏡出動。
 当然,いの一番に火星に向けてみました。見た目の気流は良いのですが,倍率を上げると火星の輪郭は踊っています。大規模なダストストームが発生中ということで,ほとんど赤いだけの火星。でも,南極冠がかすかに見えています。若干のムラムラ感で模様があるのがわかります。
 今夜の火星はそこまでです。さっそくCMOSカメラをつないで撮影しておくことにします。
 ところがPC画面に映る火星には模様が見えないのでピントのピークがつかめません。輪郭が揺れているし,しばらくがんばってみましたがダメ。仕方がないので,土星を導入してピント合わせ。それから火星に戻りました。
   
 数日前撮影の土星。高度はまだ低く,20度もなかった状況。隣接の建物から顔を出したばかりで,屋根裏からの気流の乱れをかなり受けていた状況。
 そんな中での撮影です。10cmでは光量が足りません。だからあまり拡大はできないのです。この画像が大きさ的には精一杯。ただ,望遠鏡を覗いても,詳細は全く見えない状況下でのイメージです。良い気流に巡り会えたら,もっと緻密さは出せるとは思います。
 
   
   
 第2号画像です
  望遠鏡を出して小一時間経つと気流が落ち着く瞬間が増えてきました。久しぶりの『見ていて飽きないほどの木星』でした。
  この好気流に乗じて,アンタレスを見てみましたが,なんとか伴星が見えました。

   
     
 今季は,金星,火星,木星,土星の4惑星が連続で観望好期を迎えます。それで惑星撮影用にCMOSカメラを入手しました。
 撮影した第一号画像です。
 
   
     
 初めての機材なので要領が全くつかめないままの初飛行。ゲインとか露出も適当。空の状態も薄雲がかかっていたりして,良いコンディションではありませんでした。それでも画像処理を施すとビックリするくらいの模様が浮かび上がってきました。特別,強引な処理をしてるわけではありません。他で撮影された35cm口径による木星画像と比べてみましたが,写っている模様の全ては対応させることができました。画像処理によって無理に生じた模様ではないということです。
 となると,10cmでもかなりの質と量の木星面情報を拾うことができているのではと感じます。眼視で見えている模様を遙かに超える情報を実は集めているんだということへの驚きと,それを目に見える形にできるプログラムの偉大さに感動します。
   
 大赤斑がこちらを向いている時間帯なので,明日は仕事だけどちょっと長めなベランダ観望。
 薄雲がある感じで,気流も上質とは言いがたい印象。
 それでも,倍率は215倍が普通に使えます。鏡筒を出してすぐは,いつものようにザラザラ感があるけれど,15分程度で落ち着いてきます。
 木星本体の輪郭は,それほどシャープではありませんが,模様はよく見えています。大赤斑の西側のモジャモジャな感じがわかります。NTB,STBもしっかり見えていて,NEB・SEBの凸凹もよくわかります。
 球体感はあまりないのですが,模様の見え方に関しては,AL−106を使っての木星観望では過去1〜2位を争うほどの見え味でした。
 木星の高度が高くなってきました。目視では気流は良さそうなんですが,薄雲は流れています。気温も下がってきてるので,上空の気流は乱れているかもしれません。そんなことを考えながら鏡筒をセット。今夜のお伴はめずらしくメス猫ちゃん。でも部屋の中から見てるだけ。
 倍率をじわじわ上げてみましたが,170倍程度までが限界。
 こんなときはアイピースの種類を取っ替えひっかえ。LA−4.8mm,ナグラーズーム5mm,XO−5mmの比較。しっくりと見えるのはLAなんですが,解像感はXOがダントツ。緻密さが明らかに違います。4mmレンジの比較では,後から出して見たXP−3.8mmの解像感が良かったです。ただ,気流の不安定さから,見え味は良くありませんでした。
   
 2週続けて昼間に内合前の金星を追ってます。最大光度のすぐ後は目盛環を使って,簡単にファインダーに導入できましたが,ものの一週間経つと明るさは激落ち。ファインダーの視野内でも,じっくり探さないと見つけられません。
 一方,AL−106本体で覗くと,気流が乱れているわりにシャープな見え方をしています。月じゃないのに三日月型。内惑星なんだって感じられます。
   
 架台をEM−10USD3にベースアップしました。
 それまで載せていたスペースボーイでは,普通に使用できたものの,風がそこそこあると高倍率では鏡筒が揺れて機能しないということが多々ありました。EM−10の搭載重量を軽く下回っているので安定。見かけ上もベストバランスという感じです。
 架台とセットでデビューは,県南の方での観望会。
 いくつかの天体を見ましたが,ハイペリオン24mmを使って,28倍,視野2.4°で見るh&χは,最高のイメージでした。赤い星が手前にあるように妙に立体感が感じられるのです。もちろん,両星団とも同一視野にきれいに入っています。一つ一つの星々も小さくシャープで,小口径の屈折ですが,そのコントラストの高さとともに本当に見事なイメージです。h&χに関して,この組み合わせでの見えを抜き去るのはなかなか難しいかも。
   
 長期の休みに入ったので,家事の隙間でやっと鏡筒を出せました。久しぶりのセッティングです。
 とりあえず,KissX5で惑星の動画撮影手順の確認。動画撮影なんて,めったにやらないことなので,こうした確認作業が必要であったりします。
 今夜のターゲットは金星。動画サイズはVGAに設定。NaglerZoomの4mmレンジでは,今の金星ではまだ小さめ。まあ,手順の確認なのでこれはOKです。
 ついでに,ジャスト半月状の金星を観望しましたが,230倍では輪郭はとてもシャープ。一つ内側の『隣の惑星』,味のあるイメージです。
 
 梅雨が明けました。気流も何となく良かったのでベランダ望遠鏡出動。
 火星→土星→月面→アンタレスの順で流し観望。火星は,最接近の日から2ヶ月弱経過していますが,大きな面積体として,まだきちんと見えています。輪郭はしっかりしていますが,模様はあるかないか。極冠も見えるかどうか際どい感じ。ここで新機材投入。何と1880円のムーン光害カットフィルター。惑星用のフィルターを探していたら,たまたま見つけてしまいました。今はセールで1680円になってますが。これがヒット!火星には確実にコントラストが上がります。赤みが強くなり,ピントの位置も若干ずれますが,極冠も2つきちんとわかるようになります。値段の割にお見事。
 土星にも使用してみました。火星ほどの効果はないようですが,コントラストは上がります。今年は高度が低く,若干シャープさには欠ける印象がありますが,フィルターのおかげで,こちらもお見事な土星になってます。
 続いて月面。ほとんごまん丸なので見所はないのですが,プラトー内の小クレーターに挑戦。意外にあっさりと3つ見えます。4つ目は???でした。月面に関しては,上記フィルターはほとんど機能しません。
 最後にアンタレスです。気流が落ち着いているように感じましたが,ディフラクションリングも踊りまくって,ちぎれまくってます。伴星を見ようと思ったのですがダメでした。
 
 昨夜に引き続き,火星と土星を見てます。夕べとは違って,なかなかの好気流。透明度もいいです。
 火星・・大シルチス内の濃淡がはっきりわかります。大シルチスと北極冠の間の模様が見えます。北極冠の周りにある暗い部分も昨夜よりも良く見えてます。
 土星・・ほとんど環の開きは全開。C環の透け具合もよくわかります。
 1時間半ほど見入ってました。どちらも見飽きないイメージです。
 
 最接近を1日過ぎましたが,やっと晴れ間があったので火星を観望しました。
雲が流れている気流の悪さはありましたが,ちょうど大シルチスがこちらを向いているのがわかったので,望遠鏡を向けてみました。
 大きいですね。中接近でも十分です。凸凹な三角の大シルチスに小シルチス。それから北極冠が見えています。北極冠の周囲が暗い感じもわかります。
 気流さえ良ければ,10cmでもかなり見えます。
 それに,鏡筒を少し振るだけで土星が見えるというのもめずらしい。その土星も環が全開で見応えがあります。
 
 晴天が続くことは少ないですが,晴れた日は春の良シーイングがあります。
 今夜の観望は木星オンリー。市街地からは月か惑星しかありません。143倍と215倍。運良く,大赤斑が正面を向いてます。大赤斑の周囲が白く一周しています。SEBも二重だったり,うねうねだったり,STBもしっかり見えてます。屈折機の良さはコントラストとシャープさ。本当に卓球のピン球のようなイメージです。大口径ではないので色合いとかは全くですが,コントラストの良さと輪郭のくっきり感は完璧です。
 
 暖冬のせいもあるのでしょうか。穏やかな年始。星空はというと,北西の風が吹かない分,空の透明度は良くありません。そんなこの時期に重星観望なんてありえない・・ものですが,まあ堅いことは言わないで。
 まずはリゲルから,50倍での見え具合は前回よりも良くありません。気流の乱れが大きいようです。続いてζ星(アルニタク2.1-4.2等2.4”)。乱れた気流の中で,間に黒いスジが入ります。それからδ星(ミンタカ2.5-7.0等)は軽く分離。η星(3.6-4.9等1.7”)は,なぜかアルニタクよりも良く分離。そして今夜の難関と設定した32番星(4.5-5.8等1.3”)。これも気流の乱れる中,思った以上に分離。
 その後は,M78,M42,トラペジウム等を見て終了。
 
 リゲルオンリの観望。テーマは何倍でリゲルの伴星が分離できるか。
 結果は,何倍からかは不明。約50倍では小さくきっちり分離できていましたが,なにぶん雲越し。薄雲が広くかかっています。雲が薄くなってくるときちんと見えますが,おそらく雲が厚くなっているのでしょう,ときたま消えて見えなくなります。
 もちろん100倍超では簡単に見える二重星です。
※というか,スペースボーイ赤道儀のモーターをHD−4からTG−HDに替えました。そのテストのつもりでもありました。クラッチの感触は微妙ですが,動作は快調です。それから,極軸望遠鏡のスケールの交換をしました。自宅からは北極星がギリギリ見えないので,こちらの確認作業はできません。また今度です。
 
 後の月撮影。月齢は12.5。
 透明度はかなり良く,風情があります。日本版の名月です。
 ついでに倍率(215倍)を上げてみました。プラトーの中にクレーターが,あっさりと3個見えます。あと1個,場所を知らないので探しようがなかったのですが,3個のうちの1個のすぐ横にあることがわかりました。次は4個確認に挑戦です。プラトー,小クレーターだけでなく,均一な底面でなく,なんとなくのムラムラ感も見えてます。

 上弦の月。
 40倍で微妙に輪郭がチリチリしてますが,月面の細かい地形を観察しました。
 使用倍率は,460倍。ピントはきてます。アルプス谷だけを集中して観察。この倍率ですから気流が乱れていると,ほぼ機能しない倍率です。ですから,ずっと見続けて落ち着いた瞬間を見ようという作戦です。揺れる月面を見続けること約30分。落ち着いた瞬間はありませんでしたが,まあいいか程度の瞬間は何度かあって,アルプス谷の両側のでこぼこの数が数えられたり,形がわかったりしました。
 ※552倍は,ピントはきますが,さすがに使用できるほどの見えではありませんでした。
 
 しばらくの間,55mm,70mmの小口径屈折にばかり手間をかけていたので,こちらの10cmはお休みすることが続いてました。
 (8月中旬の)昨日,あまりにも素晴らしいシーイングで,もしかして今夜もと10cmを出してみました。といっても55mmは他の人に譲渡。70mmはレンズの調整に不在中。すなわちお手軽に出せるのは10cmだけ。
 昨日の7cmのように,月面からスタートです。昨夜ほどではありませんが,かなりの良シーイング。
 ほぼ半月の表面を115倍,172倍,230倍と上げても,高コントラストで不気味な印象を与えるほどの月面が見えています。2倍のバーローをはさんで,460倍まで上げても,十分に鑑賞できます。アルプスの谷の底の溝はさすがに見えませんが,両側壁面のごつごつ感がよくわかります。底の溝は見えなくても,アルプス谷の中程にある谷に垂直方向に存在する大きめの谷がわかります。
 続いて土星です。この頃から薄雲が出始めました。460倍ではピントはきちんと出ますが,鑑賞には耐えません。そういう意味で,使用可能な最高倍率は276倍。カシニの空隙も細線です。本体にぶつかるまで確認できます。久しぶりのなかなかの土星でした。
 7cmのフローライトも優秀ですが,やはり屈折望遠鏡の口径的には10cmは必要かなと感じました。5分で観望開始できる手軽さも考慮した上での感想ですが。
 
 梅雨の晴れ間。。。今夜は土星が一段と良く見えています。
 10cmで,カシニの空隙が向こう側は本体に隠れるまでくっきり。
環もB環の,内側に向かう端が暗くなっている部分も確認できます。本体の赤道帯も明瞭で,本体も見事に球体っぽく見えてます。
 
 衝を1日過ぎましたが,土星が見頃です。
 5.5cmで月・木星を見た流れで,10cmを出して土星の観望。
 高度が低く,気流の影響を微妙に受けるものの,安定して良く見えています。環の傾きも大きく,カシニの空隙も黒くぐるっと回っているのがよくわかります。詳しく見ると向こう側はしっかりとわかりますが,一番手前はわかりにくいかな。本体の縞模様もコントラストよく見えています。倍率をいろいろと変えてみましたが,200倍を超える方がカシニの空隙はわかりやすかったです。
 
 
 春の最高のシーイング。そろそろ観望シーズン後半となってきている木星に筒を向けます。
 最初は金属部やガラスが外気温に馴染んでいないため,シャープさに欠けますが,10分程度で見えてきます。今宵は大赤斑がこちらを向いていました。周囲の薄茶色っぽい感じとは違って,赤っぽいというかオレンジっぽいというか,そんな色付きが感じられます。輪郭もしっかりと見えていて,大赤斑の周囲よりも斑点の部分が小さくて,隙間になる部分が白く見えています。
 縞模様は,STBもきちんと見えています。NTBの方は見えたり見えなかったりです。コントラストは,相変わらずかなり良い感じで,見ていて飽きません。
 今まで,5cmの超小型,8cm程度の小型,10cmのやや小型,13cmの中型と扱ってきましたが,手軽さと見えの2つの要素を関数的に考えると10cm級がベストな筒だと思います。実際に稼働率も一番良いです。
 
 
 初春。天候が崩れ始める前のかなり良いシーイング。
 こんなときは木星観望。筒っぽを出してすぐは,コントラストは高いものの,あまり良い見え味ではありません。それが1時間ほど経過して,気温に筒が馴染んできたのでしょうか,かなり良いイメージが捉えられるようになってきました。SEBの高緯度側にもう一本細い模様が見えます。まばたきせずにじっと見ていると,久々に細かい模様まで観察することができました。
 今夜の適正倍率は,215倍。フォトン3.2mm,けっこう解像してくれるアイピースです。ちょうど良い倍率でコントラストも◎です。
 
 
 早い時間帯から望遠鏡を出してきました。昼間気温が高くなってきています。望遠鏡も熱を持っていて出したすぐはまったく見えません。
 外気温に馴染むまで半時間強。火星がやっと見え始めてきました。先般と違って濃い模様が上下に見えています。調べてみると『アキダリアの海』。よくわかります。南極冠も小さいけど良く見えています。
 土星の方はまだ高度が低く,気流のまずさと相まってあまり良く見えません。
 
 
 今季2度目の火星。春らしく気流の良い感じの夜です。
 久々にお伴はメス猫ちゃん。おとなしく近くに座っていてくれます。
 望遠鏡が外気温に馴染んでいないのと,水蒸気が多いのでしょうか,覗き始めはあまりパッとしません。それでも半時間ほど見ていると,輪郭がくっきりしてきました。極冠も小さいけどしっかりと見えています。本当に玉子の黄身のようなイメージです。ただ,濃く大きな模様はこちらを向いていません。
 続いて,今季初土星。
 こちらは望遠鏡が馴染んでからの観望になるので,10cmなりですが見事な土星です。カシニの空隙も良く見えています。輪郭も本当にシャープです。絵に描いたような土星です。衛星は,チタン,レア,ディオネ,テチスの4個がくっきり見えていました。
 
 
 今季,初火星。それも地球最接近の夜。
 まだ早い時間帯で,隣の建物の屋上からの上昇気流の影響を受けてか,ユラユライメージ。それでもしばらく見ていると,輪郭がきれいに○になってきました。
 極冠も明確に見えています。調べてみると濃い模様がこちらを向いている状態ではない状態。一番濃く見えるのは極冠の回り。そしてずいぶんと離れたところに白い部分や黒い模様が見えています。気流条件が良かったら,かなり良く見えていたのにと思ってしまいました。
 それにしても火星は明るいです。
 
 
 真冬なのに春先のようの超良気流。リゲルもシリウスも肉眼ではまたたきがわかりません。ただし,透明度は全くダメで,木星と二重星向けの夜です。
 メインスコープを出していきなりの215倍で見えてます。しばらく観察していましたが,レンズが落ち着いてきて一層見えるようになりました。
 木星表面に落ちるイオの影がくっきり。NTBがなんとか見えています。輪郭が非常にシャープで玉子の黄身のように見えます。
 あまりに気流が良いのでシリウスBに挑戦。シリウスのエアリーディスクがこんなにしっかり見える夜はめずらしいです。でも,伴星はダメ。途切れ途切れになる回折リングの隙間に何かありそうと『感じます』が,”心像”だと思います。後で資料で主星からの方角を調べてみると合ってはいるのですが・・・。
  
 
 午前1時頃から,衝まであと3日となった木星を観察。
 気温は低くないかわりに透明度も冬らしくなくどんより。4.8mmで覗いたとたん4本の縞が見える。温度順応などどうでもいい感じに見えている。ただ,輪郭はほんのりソフト。赤道帯の複雑な様子がわかる。4mmに換えてしばらく見ていると4本だった縞模様が3本に。
 透明度は良くないので,面白みはないだろうなと思いながら筒を他に向けてみる。
 M42・・・全く迫力に欠ける。
 M78・・・星雲状に見えない。
 M41・・・この空では散開星団がターゲットとしては最適。
 リゲル,オリオン座ζ星,オリオン座η星などの二重星が見事。カストルもきれいに分離。
 木星に戻ってみると輪郭は非常にシャープ。縞模様も4本。
 
 
 ファインダーを替えてみました。
 それまでは,一般的な8×50の倒立型。その次が国際光器製の8×50正立型。
 正立ファインダーは使い勝手が非常にいいです。天王星や海王星など,星図と見比べながら探し進める場合に,非常に威力を発揮します。以前は頭の中で上下反転が容易にできていましたが,今では年齢のせいか難しい感じです。
 また,倒立型に比べてコントラストや星像で劣ると言われていますが,使用目的はファインディング。それも超低倍率。問題ありません。
 ただ,今回は同じ正立でも相当な旧型のアストロ製の正立ファインダーに,国際光器のものから再度交換してみました。国際光器のものは造りはいい感じなのですが,鏡筒径がわずかに大きく,それに見合う脚が大きめのものしか適材にならないのです。わずかなものですが,ファインダーの部分が大きくなったり(脚のラインが)デザイン的に不満であったりして,径の小さなアストロ製を探していたのです。
 コントラストや解像度についてはあまり違いません。アストロの方が視野が1度だけ広くなる分,導入はしやすいと考えます。
   
 
 大きなな月が黄色くぼやけていて透明度はさっぱりよくありませんが,深夜になって気流はまずまずな状況。
 今夜の見物は土星しかありません。
 使用アイピースは,Nズーム,XP3.8mm,谷OR4mm。Nズームは白っぽく,他の2つは木質的な立体感と茶色味が強い感じがします。解像度はほぼ同じ。倍率が上げられる分,Nズームが楽しいです。今夜の3mmレンジでの土星はホントに素晴らしいイメージでした。カシニの空隙も本体の縁にあたるまで細い線で見えていました。赤道付近の帯も高コントラストで見分けられます。このあたりは屈折機の得意とするところ。衛星は透明度が良くないせいもあってレアがやっと。でも,土星だけで2時間弱観望することができました。
 
 
  今季まずまずの気流(4/10)。休日前ということもあり木星観望。そして新アイピースのテスト。
  アイピースはLA−4.8mm。かつてK産業で販売されていたLVと設計の同じもの。わずかな焦点距離とデザインの違いがあるだけ。LVと同じ傾向で,やや暗い感じがあるもののしっとりとしたイメージです。
 
 
 今季2度目の木星。深夜1時過ぎ,ふと夜空を見上げると木星の高度が意外に高く,涼しいこともあってお手軽10cm屈折出動。
 NズームとXP3.8mmでしばらく観察。木星の輪郭は少々波打ってます。まあ,涼しい風が心地よいから気流の乱れもOKなんです。
 同じ4mm弱で比べたらXPの方がコントラスト,解像度ともにわずかに上回ってます。3mmまでは使用できないので,この夜はXPが最適アイピース。木星本体は,中央の2本のベルトが複雑な凸凹に見えています。それ以外にもSTBが1本。NTBとNNTBの2本。NEBは幅広く2本ぽく見えたり,濃淡によって1本だったり。合計5〜6本の縞が見えます。
 衛星は,わずかですがきれいな回折リングが見えています。恒星とは違った感じの印象です。
 
 
 週末の夜遅め,いつもの大川原高原に望遠鏡を積んで上がってきました。到着時にはまだ月があり,天の川は見えるもののイマイチの状態でした。
 久しぶりに,一人でM天体めぐり。M17,あまりコントラストが良くありません。M22,なかなか分解しています。見分けられる☆がくっきりとまたたいているのが印象的。
 しばらく,あれこれとぼんやり眺めていましたが,当夜の連れ合いさんが来ないので,連絡をしてみると下の駐車場で店開き中。慌てて撤収して下りていきました。
 
 
 (今季,初木星)夜中の星空が見たくて,午前3時過ぎに目覚ましをセット。完全に目覚めるの少々根性が必要でしたが動き始めるとねぼけた感じも吹っ飛びました。
 ベランダに出ると,暖色系の下弦の月があり,すぐ下に木星が明るく輝いています。わずかにそよぐ風が心地よく,深夜寝静まっている町中で一人活動している自分に不思議な感覚を覚えます。残念ながら,いつもお供になってくれるネコくんたちも熟睡中。この夜は一人でした。
 月を軽く撮影してから,木星に鏡筒を向けました。昨年復活した2本の赤道ベルトも非常に明確で,凸凹や太さの違いも良くわかります。気流の状態も良く,衛星の明るさの違いもはっきりしています。温帯付近のベルトは明確にはわかりませんが,何やら微妙な感じが伝わります。視直径は40W弱。観望の好季になる頃には今よりもまだ2割以上大きくなるはず。楽しみです。
 今日は終日快晴。大好きな月齢5の月。
 夕食前にちょっと望遠鏡を出して観望。お伴はメス猫ちゃん。ところがこのメス猫ちゃん,ベランダにいる小動物を獲るのが大好きで,今宵も何やら捕まえて階下へ降りていきました。
 以前,隣の部屋の布団の上にヤモリの残骸が置かれていたことがありました。今回ももしや。。。うわぁ。
  
 
 連休が続く中,なかなか良い天候に恵まれず,前夜まで黄砂と薄雲のため望遠鏡を出す機会がないまま。
 前夜も同好会での会合で大川原高原に集まったものの望遠鏡は出さずじまい。
 それがやっと晴れました。風はそこそこあるものの透明度はまずまず。譲渡してもらったXP3.8mmアイピースで土星でテスト観望。明日は仕事なんですが,午前1時前まで見入ってました。
 そのXP3.8を使うと180倍ほどですが,相当シャープで土星の輪郭は切れまくってます。谷Or4mmよりもシャープです。このアイピースは拡大撮影専用と言われていますが,視野は狭いものの眼視もいけます。レンズレイアウトはOR。コーティング等も上質でコントラストと解像力は期待できます。ところがこの夜はNZoomが絶好調。XP3.8と良い勝負。3mmレンジ230倍で見る土星は,ドキッとする見え方でした。
 ついでに土星のすぐ横に見えるおとめ座γ星ポリマを観望。かなり接近してきている二重星ですが,230倍で完璧に分離。等光っぽいので,あまりおもしろみはないけど,この接近具合の元では分離できたという感触が味わえます。
 
 
 東北地方の震災や福島原発の残状を耳にすると,あまり気乗りがしなくなる面が多々あります。
 埼玉のショップへのある工作依頼も,一時延期しました。早く,安堵感ある見通しが立てられることと多くの人たちの不安が消え去ることを祈るのみです。
 そんな気乗りのしないままの心持ちでしたが,昨夜は鏡筒を土星に向けてみました。
 満月の明かりが全天に届いています。東北の人たちも同じ月を眺めたりしてるのでしょうか。
 土星は,0等級で月明かりの中では見つけにくい状況。
 導入後,微妙に気流の乱れはありそうですが概ね良好。6mmの115倍,非常にシャープ。5→4mmと上げていき,3mmで230倍。気持ちよいイメージで,カシニの空隙も両端でわかります。2.5mm(276倍)に交換しても本体も球体に感じられシャープで縞も濃く見えています。2倍バローを挟んで倍率を上げてみました。4mmで345倍,大丈夫ですね。像は暗くなるものの実施に普通に耐えています。3mmで460倍,カシニの空隙はぼやけてるけど濃淡差でわかります。かなり暗くなりますが,全体的にはOK。木星のときよりも高倍率は使えます。
 
 
 (この筒にて)初土星。
 透明度は,薄雲がかかりあまり良くない。気流の状態は3〜4/10といったところ。
 当初見られた外気温に馴染むまでの時間があまり感じられません。出したすぐからけっこう見えてます。倍率は115〜230倍。どのレンジでも良く見えています。230倍もストレスなく使える気流。薄雲の影響でしょうか,見える衛星の数は多くありませんが,本体は良く見えています。縞がわかり,環の両端でカシニの空隙がわかります。土星本体が環の向こう側に落とす影の部分もシャープで,本体自体も球体に見えます。しばらく見入ってしまうほどの良像です。
 
 
 久しぶりの星見。鳴門の公共団体からの依頼観望会。
 2月の中旬ということで,とても寒い時期であるが,この日はとても穏やか。市街地から少々離れた山中ということもあり,暗い星まで良く見える。空が十分に暗くなってからのM42の暗黒帯の見え方は素晴らしかったです。
 参加者は30名前後。子ども連れが多いが,大人同士の参加も見られた。また熱心な小学3年生の女の子が何度も何度も質問しながら,望遠鏡を覗いてくれた。この夜,導入したのは,木星,M42,カストル,リゲル。種類が少なかったのは,望遠鏡を覗く列が途切れず,同じ天体を何度も覗いてくれる人が多かったこと。
 透明度は良かったものの気流はやはり乱れ気味で,倍率を控えめにしたのが功を奏したみたいで,導入したどの天体も「きれい。」「良く見える。」と好評だった。
  
 
 冬型になる前の安定気流。SEB復活の確認のため鏡筒を向けてみると,おやっ立派な木星の姿。細いのですがSEB復活しているのが良くわかります。NEBは非常に複雑な様相を見せていて,NTBの中に濃い部分が横長にあります。STBは気流がより落ち着いた瞬間に2重に見えてきます。
 焦点の短いアイピースを次々と使いましたが,XOは頭一つ良く見えてます。2.5mmでもシャープに模様が確認できます。NaglerZoomの3mmでは不可能なイメージです。けれど木星の色合いは谷オルソが一番。ベルトの茶色い感じが一番良く伝わってきます。じっくり見ているとアイピースにも個性があるのがよくわかります。
 
 
 BORG101ED用に使っていた太陽観察フィルターの枠を作り替えて,AL−106に取り付けてみた。良い日和だったので,早速,太陽に向けてみると黒点0。のっぺら〜。表面のざらざら感は低倍率でもわかるのですが。面白みの全くない太陽面でした。   
 この時期は,気流が乱れ始めるまでの小一時間が惑星観望のみそ。
 木星観望シーズンもそういう意味で,そろそろ店じまい。外気温6℃,ダウンをかぶっていつものベランダ観望。
 木星は消失していたSEBが復活中とのこと。でも口径10cmと,微妙なシーイングの状況では確認することができません。STBはくっきりと大赤斑はかわいく見えているのですが。次は土星待ちです。
 ついでに月(月齢12)も観望しましたが,XL−14は良いですね。解像感はイマイチですが,像の質感が最高。抜けも良くって,光度差のある月のすぐ近くの恒星もくっきり見えています。
 
 
 私の観望の多くはベランダから。
 昨夜は,午前0時を過ぎた頃から冬の一等星たちが(肉眼で見る限りは)ほぼ,またたかない状態になり,透明度はイマイチなものの,この季節にしてはめずらしく非常に良シーイング。
 惑星があれば言うことなしという空。こんなときは二重星めぐりです。前回に続いてOri ζ,Ori βときれいに見えています。今回は,新しいところでOri η。この星は離角が1.5゜と接近している二重星ですが,間に黒い切れ込みが入ります。200倍を超えるとさすがに揺れが影響し始めますが,十分に分離できています。
 冗談でシリウスに向けてみましたが,何やら一つ非常に弱い光点があるように見えるのですが確証が持てません。位相角度は合ってるような。離角は大きくなってきているようで,13cmレベルでは見えているという話も聞きます。さて。。。
 あと,M1が前回よりも良く見えました。でも形や輪郭ははっきりせずぼんやりです。今夜はオリオン座巡りです。M42の暗黒星雲の切れ込みなんかも非常にコントラスト良く見えます。M78もあっさり見えました。
 
 
 就寝前,シリウスがけっこう瞬いているものの,高度の高いところは少し揺れがましかなと,30分間限定でAL−106出動。5分で観望体制に入ることができるのは,抜群な機動性です。この鏡筒も重量感はありますが,小型ということもあり,見え味が良いということもあり稼働率は上がってきています。
 今宵はの月齢は17。これはプラトー内のクレーターが見物となる月齢。
 200倍前後で見てみると,3つの小クレーターがいきなり確認できます。4つ見えると言われていますが,あと一つが分離できません。もっと気流の良いときに挑戦です。
 続いてリゲル。伴星がきれいに見えています。気流の状態は良い方ではないと思うのですが,6割〜7割方きれいな恒星像。200倍前後でクリアな分離加減。二重星めぐりの流れで,Ori ζ。離角2秒強ですが,接近する中で見事に分離。倍率を上げると相応してきれいに分かれてきます。気流がもっと良いと本当に楽しめると思われる重星です。
   
 得意技のステッカー作成。少しでも他と違った機材とした印象に。もちろん自己満足の世界です。    
     
 この鏡筒の短所の一つにレンズからフード先端までの短さがあります。それでこれからの季節,結露防止フードを自作してみました。
 工作精度を言われると難もありますが,概ね満足のいく仕上がりです。外回りは,おなじみの銀マット。内側は,凸凹のあるクラフト紙を墨汁で染めたもの。吸湿性はまずまず。遮光環2枚は厚手の黒色工作紙。
 実際の断熱効果は試してみないとわかりません。
 
 

 昨夜とは一転して,気流は乱れがち。でも透明度は最高。
 木星は,昨夜より模様は見やすくなります。NTBもすっきりと見えています。STBもコントラストが高い印象。でも,230倍が限界です。

 黄砂が激しいものの薄明が進む中,気流が良いのでテスト3。
 上限の月。今宵は倍率を上げられるだけ上げてみます。NaglerZoomにて3mm。余裕なのでXO−2.5mm。余裕なので,2×ショートバローを挟みます。4mmレンジで345倍,コントラスト良く,しっかり解像してます。3mmレンジで460倍。シャープではありませんが,ピントの山は明確で,アルプス谷の壁面の影がでこぼこしてる様子がはっきりわかります。続いて木星です。同じように倍率を上げていきました。卵の黄身のように輪郭が保持されるのは,276倍まで。300倍にしてもピントはしっかりしていますが,輪郭はソフトになって,模様が消え始めます。月面のようには無理です。この夜もシーイングが良く,イオの影,表面上を通過するガニメデが明確に見えています。
  
 

 仕事が早く片付いたので,気流も良さげなこともあり,テスト2。
 月齢は5。上限側では月面が最も詳しく見える月齢だと考えています。
 まず,ラジアン10mmで69倍。コントラスト良く,印象の良い見え方。気流も落ち着いています。月面の縁の極近くに恒星があるのが見えます。まだ,薄明の中なのにヌケの良さも○です。続いて,NaglerZoomに変更して倍率を上げていきます。6mm115倍,良く解像してます。4mm172倍,コントラスト良いです。3mm230倍,有効最高倍率を超えましたがシャープです。コントラスト良く平然と解像してます。調子が良いのでXO 2.5mm276倍に変更。まだ普通に解像してます。月面のざらざらが良く見えます。月面西側の小クレーターが黒く見えているのは,フローライトやTOAなどコントラストの良いアポでの見え方と同じです。
 シーイングが崩れないうちにと,木星に向けてみました。月面と同じく230倍でも詳細が見えています。NEBの中に白斑も見えています。STBが何重にかなっているのもわかります。解像感は10cmアポ標準かもしれませんが,何より木星の輪郭が卵の黄身っぽく,くっきりシャープです。素晴らしいイメージです。そしてSEBの色の感じも伝わります。
 今夕は,何よりシーイングの良さが影響して,本当に素晴らしい見え味でした。これだけ見えたら大満足です。
 
 で,しばらく使いながら感じたこと。このAL−106鏡筒,レンズの反射光から(筒先から見て),凸面が4,凹面が2。このレイアウトはTMBのデザインっぽく感じるのは,考えすぎでしょうか。そういえば,全体のデザインもそれっぽい気がしてきました。
 なんちゃってTMB? そんな見方をするのは失礼でしょうか。
  
 
 2010年11月,こいつはやって来ました。
 初の中華鏡筒です。
 どうしてこの機種を選んだのか?それは,口径10cm,FPL-53使用の3枚玉アポな割に安価。それだけです。今まで,非常に高い稼働率を誇っていたBORG101ED鏡筒他,使用していないアイピースの類のものを売り払っての機種変更です。
 到着当夜,早速のファーストライト。購入先の国際光器さんでテストはしてくれていたのですが,念のために。
 木星とカペラを見てみました。
 FPL−53ガラス材使用,3枚玉! 期待して覗くと,あんまり見えません。アイピースも上質なものを中心に種類を変えてみても見えません。実はこの時点で,気流の悪さが原因と考えていて,外気温順応のことが頭から消えていました。国際光器さんのメールでは,高いコントラスト,恒星の焦点内外像も異常なしの連絡をもらっていたのに,へんだなぁと思いながら。それからしばらく,じっくり眺めていると,だんだん見えてきました。ここで温度順応のことを思い出しました。レンズが3枚玉。Air spacedですが,ほとんど密着に近い状態。このだんだん見えてくるまでに約30〜40分。確実に時間がかかるようです。FL−102とかBORG101EDでは,ほとんど感じなかった現象です。
 とにかく,一旦,見えてくるとかなりシャープです。解像力は10cm級ですが,輪郭も明確で模様に詳細感があります。色収差は確認できません。コントラストは傑出しているわけではなく,アポの標準的なレベル。でも,けっこう楽しめる木星像です。続いて,一等星での焦点内外像ですが,シーイングの悪さのために大揺れしていますが,対称性はかなり良く,負修正起因の外像のぼやけは見られません。
 この段階の印象では,『やるな中華鏡筒』です。
 細かく見ていくと,いくつか気になる部分があります。(といっても本当はあまり気にしませんけどね)
 まず,レンズのコバ塗りがされていません。そして,筒先から覗くと筒内に蜘蛛の巣?まさかね,でも何やら糸を引いたような感じの物が見えます。(エアースプレーをワンプッシュでどこかへ飛んでしまいました。)筒先や接眼部の金属部分はきれいな工作ですが,汚れが付きやすい質のもの。すぐに皮脂が付いてしまいます。そして,スライド式のフード固定ネジは何となく華奢。
 また,販売店さんからのメールには,当社ではレンズ間の埃を取り除くことはできませんというのがありました。埃?と思いましたが,明るい太陽光の下で覗いてみると,わずかですが,確かに粒々がいくつか確認できます。
 
 
   
 筒内には2枚の遮光板があります。残りの部分には,植毛紙が貼られています。
 接眼部は,10:1マイクロフォーカサー付き2インチクレイフォード。うわさではそこそこ便利みたいですが,個人的には,慣れないうちはラック&ピニオンの方が遙かに良いと感じます。ドローチューブでピントを合わせても,固定ネジを回すと少しピントが動きます。ここでマイクロフォーカサーで追い込められるといいのですが,直感的な作業にならず,どの程度回せば良いかがわからず戸惑います。何度やってもスムーズにいかないので,BORGのパーツを使って,T型ヘリコイドをつなぎました。マイクロフォーカサーの機能を,このヘリコイドで代用します。こちらの方が遙かに機能的です。
  
 
   
 この製品については,あまりに情報量が少ないので,いろいろ探してみると,確かに製作は中国。でも,あちこちにOEM供給されているみたいで,APMやAstrotechにも,同じ製品(口径,焦点距離,見かけ全部同じ)っぽいものがあるようです。※APMのものは,レンズは全く別物だということが後からわかりました。それにしても外見ほとんど同じ,ケースもほとんど同じなのに,中身が違うって何?!
 Astrotech社製の筒は,Sky&Telescope誌にて高い評価を得ています。また,Astronomy誌による2010 StarProductsに選定されてもいます。このSharpStarも,同じ設計のもので,品質が保持されているとしたら,かなり良い性能だと考えられるのですが。。。