TOA−130

久々のセッティング   秋晴れの好天。天気図もまずまず。しばらく封印したままだったので,久しぶりに出してきました。寝かしてばかりも意味がないので,今後は(元気なときは)しっかり活用していこうと考えます。
 さて,昨夜はお決まりの木星,土星。
 期待して除きましたが,10cmとあまり変わらず。いや,どちらかというと10cmの方がコントラスト良かったかも。凝視していても,あまり見えてきません。輪郭がシャープじゃない,どうも気流が良くない。
 木星に向けます。パッと見はこちらも10cmと変わらず。細かい部分が見えてくる感はあるので,20分くらいずっと見続けてました。やはり気流の問題。落ち着く瞬間が,ものすごくときおりやってきます。そのときは若干,詳細が見えます。それでもある程度以上は見えません。
 惑星は気流が一番。2022.10
 
好気流時の月   
火星2020   この重い望遠鏡は本当にお手軽ではありません。セッティングする度に10cmの魅力を感じます。確かに良く見えるんですが,この重労働と天秤にかけると年に数回の出番となってしまいます。自宅では月と惑星しか観望しないので,気流の影響とかを考えると余計に稼働率は下がります。
 それでも,今回は火星が遠ざかりつつあることもあり,次回の同レベル接近である2033年まで見納めとなることから,意を決して出動。視直径20″ほどの火星に向けてみました。
 サバ人の湾から子午線湾あたりの特徴的な模様はしっかり見えています。アキダリアの海も黒々と見えています。でも,コントラストは高くありません。NAGLERズームを使いましたが,機能した最高倍率は250倍。またしばらく封印かなと思いながら,去りゆく火星をしっかりと記憶に刻みました。
 
月齢6   4月末,久々に出動。月齢は6.2。風があってやや空は白っぽい。10cm機とかわらないほどの月面です。高解像のワクワク感はありません。
 とりあえず,写真撮影。10cmでも撮影して比べてみましたが,コントラストはいまいち。。
 
久々の月・木星  連休ということもあり,傷めた腕が痛いのになぜか重たい機材を出してきました。
 小型屈折機が向くのは惑星と月。お伴はメス猫ちゃんです。
 まず月面ですが,何となく気流はとても良いのですが,高倍率で見るとけっこう揺れてます。でも光量があるので倍率を上げて遊ぶことができます。プラトー内の小クレーターとアルプス谷の溝に挑戦しました。倍率は333倍から,何と1000÷2.5×2=800。800倍が使えます。アルプス谷もじっくりと良く見えているのですが,太陽光の当たる角度によるのでしょう。溝は見えそうで見えません。以前4つ見えたプラトーの小クレーターも1個しか見えません。今度は違う月齢でチャレンジしてみます。最適倍率は500倍でした。
 続いて,木星です。過去,某有名観測者のスケッチのように緻密な木星が見えたこともあったのですが,今夜は10cmよりは良く見える程度。あまりおもしろくありません。
10cmと13cmの差   重くて出し入れがたいへんなTOAですが,土星が観望の好期なうちにしっかり見ておきたいと,久々に気合いを入れて出動。上限の月もありますが,写真展用に撮影しただけで土星観望。
 シーイングはまずまず。前回よりも環は開いてきています。早速Nズームから観望開始。
 全体の印象としては,10cmで見る土星とは全く違います。
 いきなりですが,カシニの空隙が本当に黒くくっきり。10cmでももちろん見えるんですが,10cmではカシニの輪郭がボンヤリしています。13cmでは輪郭がくっきり。そしてカシニがどこまで見えて,どこからぼやけてどこから見えなくなっているかがわかります。
 ぱっと見,まるで『絵のような』土星です。本体の模様もしっかり見えます。10cmでは何となく縞があるという感じですが,幅はあるものの濃淡差が明確で何本見えるかって数えられそうな感じ。
 一番目に付くのが,本体と重なる環の手前の部分付近が,輪郭をペンでなぞったように異様に目立って見えること。
 この夜は,400倍も普通に使えました。
 カシニの見え方,環の輪郭の浮き立ち方,土星本体の模様,全体のシャープさ,どれも10cmとは大きな差がありました。生まれて初めてなイメージです。ただ,10cmアポと違って球体な感じがあまりありません。すごく良く見えるけど平面っぽい。不思議です。
 久々に  木星のシーズンが迫ってきてるので,久しぶりに出動。でも観望ではなくて虫干し。太陽下での紫外線殺菌です。
 太陽望遠鏡はカビないと言われてる通り,紫外線殺菌は協力です。
 ということで約5分間,太陽にさらしていました。でもでも出し入れにはやっぱり超汗だく。この望遠鏡のセットはたいへんです。
天王星   (この筒での)初天王星。月明かりがあり,ファインダー視野内で天王星を特定するのに時間を使ったけど,星の少ない場所であることが幸いして,何とか導入完了。
 100倍くらいから上げていき,最終は400倍。わずかに輪郭がとろけていますが,惑星という感じで確実に○(円盤状)に見えます。青っぽいのでもなく,緑っぽいのでもなく,青緑!っぽいのがわかります。おすすめ倍率は300倍以上です。
木星  木星が衝となる前日,見かけ上,とても大きくなった木星を観察。
 おともはいつものオス猫くん。夜はずいぶんと涼しくなり,猫くんものんびりとそよ風を楽しんでいます。
 日付が替わるまでは気流が乱れていて,200倍が適正。小一時間が経過して安定してくると,300倍超えどころか400倍も使えました。ただでさえ,50゛近い大きさがある木星を400倍で見ると本当に大きい!コントラストは下がるものの輪郭はしっかりとしていて,模様もきちんと見えてます。NEBの中の白いうねりが見えます。NTBが点線のように濃い部分とそうでない部分が続いているのが良くわかります。STBも二重構造がわかります。
 PENTAX XOも谷ORも,かなり良いイメージです。特に谷OR−4mmはベストマッチです。
木星   今期 初木星。透明度は良いものの気流の状態は良くない。4等まで見えるものの,風が強い。
 この夜の適正倍率は250倍であるが,333倍も使用可能。NEB中の白斑が強烈に目立ちます。NTBもSTBも2本(2重)に見えています。衛星の色の感じの違いもわかります。
 
土星  環の細くなっている土星を観望。どんよりとした星空で透明度は良くないけど,気流の状態はまずまず。ただ望遠鏡を出した時点では,気温が下がってきていて,恒星像もかなり揺らぎ始めていました。
 Nzoomの6mmから始めて,3mmで300倍超。ぼやぼやで使えません。5mmレンジまで下げても微妙にソフトなイメージ。それが,XO−5mmに替えてみると,とたんに白っぽく明るく見えて,環が手前でシャープに通っているのが明確にわかります。どうしてこんなに違うんでしょう。それほどアイピースに違いがあるとは思えません。ここで谷オルソ4mmにしてみると,これまた素晴らしい像になりました。明るさは全く不足していますが,倍率が上がった分,詳しくくっきり見えます。

木星  初木星。
 遠くの台風の影響でしょうか,風がけっこう強い。でも,満月近い月明かりがあるものの透明度は◎。
 3〜6mmレンジで,しばらく見ていました。
 まずは,これだけ見えたのは個人的に史上初。といっても,それほどものすごい見え方ではありません。上空の気流の状態が良くないのでしょう。細かい部分がイマイチなのと,8〜9割がた模様が固定されて見えません。止まった一瞬を見る感じで,小一時間ほど見ました。
 SEBは2本に分かれて見え,大赤斑も輪郭と中身の色の濃い部分が分離してるのがわかります。STBはわかりますが,白斑等は見えません。
 NTBはうねうねとした部分がきっちり見えます。どこが凸でどこが凹になってるかが明確です。この夜の適正倍率は250倍でした。
月面  2回目の観望対象は月面。月齢(10です)から考えて,プラトー内のクレーターに挑戦。
 シーイングの良くない中,5mmアイピース200倍で,2個見えます。中央の1個はすぐわかり,もう一個は,じっくり見てわかる感じ。同じ5mmですが,XO−5mmに替えると2個目はすぐわかり,3個目もわかるようになりました。このペンタックスのアイピースはなかなかのものです。
 その後,しばらくにらめっこしていましたが,3個が限界。
 シーイングが良くなれば,もっと大丈夫かな。


 
土星  月・惑星専用鏡筒ということで,月以外のものとしては,時期的に土星が観望対象。
 気流の状態が中程度といった夜が続くものの,薄雲がかかり透明度は良くない日が多いです。
 そんな中,他に見るものがないので雲越しに土星を観望。
 薄雲を通してといっても,スピカがわかるかわからいか程の雲量。土星は何とかわかります。
 そんな状況の中にあっても,17mmPLで明るく非常にくっきりとしたイメージで見ることができます。
NZoomで200倍に上げて見ても,輪郭はくっきりとシャープです。同じ倍率でもXO−5mmに交換してみると,模様が少し濃く見えるようになります。NZの3mm(333倍)に上げてみると,土星像は暗くなりますが非常にシャープ。カシニの空隙も明度が下がった部分という感じで確認できます。環の両端がとても鋭利です。衛星は,タイタンの他にレアが見えています。
 土星だけで,1時間も見てしまったのは初めてのことです。雲越しにこれだけ見えたら少し感動。
13cm屈折  一身上,ちょっとした一大転機があり,思わず所有の機材の8割を売りさばき,新しい鏡筒を購入。
 さよならしたのは,EM−10赤道儀,10cmフローライト鏡筒,6cmフローライト鏡筒,14cmマクストフカセグレン鏡筒,アイピース数個,ミニボーグ5cmレンズ,デジタルカメラ,その他部品の類数種。

 こんにちはしたのは,EM−200B赤道儀(中古),同用三脚長短2本,TOA−130S鏡筒。

 印象:この鏡筒はでかい!重い!とても手軽にセッティングというわけにはいきません。
 カタログ値では10.4kgとありますが,この表記重量に含まれないウェイトバンドが1.6kg。実質12kg!EM−200にも荷が重そうな印象があります。持ち上げて,バンドに挟むだけで一苦労。バランスウェイトもカタログ等の写真よりも,もっと端っこでバランスがとれます。
 赤道儀も15kgに鏡筒バンドが1kg以上,ウェイトが10kg。三脚は7kgで合計45kg。
 稼働率はぐっと下がりそうな気配。セットして片付けるだけで,疲れます。


 この鏡筒で最初の夜に見たものは,四日月とシリウスと土星。
 まだ明るさの残る空にある月ですが,ピントを合わせたとたん,なかなかの衝撃的なイメージ。良く見えます。月が球体に,表面には粉が撒かれているように見えます。
 倍率を333倍まで上げても,くっきり。コントラストも上々です。
 続いて,シリウスです。焦点の内像と外像を比べてみました。気流の悪さで,☆像はチリチリ。内外像の対称性は良いみたいです。
 しばらくすると,雲越しに土星が見えてきました。雲越しなので・・・と思いながらレンズを向けましたが,細くなった環のC環の内側の隙間が良く見えています。このあたりは10cmとの差を感じます。本体の縞模様もわりと明確に見えています。